金文(キンブン)と篆書(テンショ)の「楽」を組み合わせました。
🍑「楽」の字体
・日本で考案された国字(和字)です。その基になった字は、中国渡来の文字「樂」です。
・中国での文字分類上は、象形文字(ものの形から生まれた文字)となります。
🍑象形
柄のある手鈴の形で、「白」が鈴の部分です。
🍑説文
・ふり太鼓の形に象(カタド)り、「木」は楽器の台座を表しています。
・ふり太鼓を楽器台におく形としますが、全体が手鈴の形です。
・古代のシャーマン(祈祷師)は鈴を鳴らせて神を呼び、神を楽しませ、また病を治療しました。「音楽」を意味する「楽」という漢字が成り立ち、転じて(新しい意味が分かれ出て)、「たのしい」の意味も表すようになりました。
*諸説あります。
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★金文(キンブン)
・青銅器などの金属器に刻まれた文字のことです。
・中国の殷(紀元前17世紀頃~紀元前11世紀半ば頃)、周(紀元前1050年頃~紀元前256年)のものが有名です。
・年代的には甲骨文字の後にあたります。
★篆書(テンショ)
・広義には秦代(紀元前221年~紀元前206年)以前に使われていた全ての書体を指しますが、一般的には秦代に標準書体として制定された小篆(ショウテン)を指します。